こんな悩みを解決できる記事となっています。
- 大会に向けた減量でよくやってしまう間違いと気をつける事⑧個
- 大会に向けた正しい減量と具体的な数字
- 自身の大会に向けて行なった減量での失敗談
この記事を書いている僕は、筋トレ歴8年ほど。
フィジーク競技において、日本代表となり世界大会に出場しています。
減量でよくある悩みとして、「どうやって減量していけばいいのか分からない…」という事があると思います。
そこで今回は、「フィジーク大会に向けた減量方法で、注意してほしい事と正しい減量方法」について、自身の経験を交えて解説していこうと思います。
フィジークの大会に向けて行う減量について
まず、大会に出場する場合、基本的には増量期(左)と、減量期(右)を分けて行います。
摂取カロリーを増やし、筋肉を太くしていく。※筋肉がつくのと同時に、脂肪がついてしまうのは仕方ない。
摂取カロリーを制限し、余分な脂肪を落とていく。※脂肪だけを落とし、筋肉は落とさないようにする。
減量期に脂肪と同時に、筋肉も落としてしまう人が沢山います。
そうならないためにも間違った減量方法を理解する必要があります。
増量期の場合は、【筋肉をつけるための基礎知識】を参考にしてみて下さい。
①摂取カロリーを制限しすぎない
摂取カロリーを制限しすぎて、減量が辛くなるというのはよくある間違いです。
この場合、脂肪だけでなく筋肉も同時に分解されてしまいます。
この状態を作る事は、減量期間において基本です。
しかし、カロリーを制限しすぎると逆に脂肪が落ちにくい状態となるので注意しましょう。
Point:まずは10%の制限から
まずは、摂取カロリーから10%、カロリーを落とす事から始めてください。
3000kcal摂取しているのであれば、300kcal減らせばOKです。
この量を減らすだけでも体重は落ち始めるので、一気に摂取カロリーを制限するのはやめましょう。
注意!摂取カロリーは最低でも基礎代謝まで
大会が近くになるにつれて摂取カロリーが少なくなっていきますが、最終的に基礎代謝を下回らないように注意してください。
基礎代謝以下に制限すると、筋肉が大幅に削られてしまいます。
気づいたら「基礎代謝」を下回っていた、なんて事はよくありがちです。
また、摂取カロリーが減ると体を動かすエネルギーが不足し、歩くのでさえ辛くなってきます。
こうなると消費カロリーが減り、摂取カロリーを少なくしているのに、体重が落ちないという最悪の状況となります。
ですので、摂取カロリーは基礎代謝を下回らないように注意しましょう。
②炭水化物を減らしすぎない
炭水化物の減らしすぎに注意しましょう。
炭水化物を減らすと一気に体重は落ちますが、この時に体脂肪は落ちていません。
一気に体重が落ちるのは、炭水化物を減らす事で体内に貯蔵されているグリコーゲンの量が減ると同時に、水分が体内から排出されるからです。
グリコーゲンはエネルギー源であるため、無くなるとトレーニングに身が入らなくなるだけでなく、筋肉のハリも失われます。
また、ひどい場合は仕事など日常生活に支障をきたす場合もあります。
Point:最低でも体重×2g
炭水化物は、最低でも体重×2g以上は摂るようにしましょう。
これより少なくすると、確実に筋肉を失いながらの減量となります。
僕の場合は、現在体重が80kgなので80×2g=160g
炭水化物量で言うと160gになり、お米の量でいうと400g程度になります。
経験談:減量終盤になるほどやってしまいがち
減量が終盤になればなるほど、体重が減らない事に焦りと不安が生まれ、炭水化物を制限してしまう人がいます。
僕もそのうちの1人です。
このような状態になると代謝が落ちて、ますます体重が落ちなくなるので注意してください。
③炭水化物の摂取タイミングについて
主に、この4つのタイミングで炭水化物を摂取するといいです。
- 朝食
- 筋トレ前
- 筋トレ中
- 筋トレ後
筋トレ前に炭水化物を摂取するのは、筋トレでしっかり力を発揮するためです。
筋トレ後は体内の炭水化物(グリコーゲン)が消費されているので、これを回復させるために摂取します。
グリコーゲンが消費されたままにしておくと、筋肉が分解される原因となります。
また、トレーニング後の炭水化物は脂肪になりにくいので、筋肉の成長を助けるため怖がらずに摂取しましょう。
基本的には、炭水化物の量が1番少ないのは、寝る前の食事となります。
減量中の朝食はこちらを参考にしてみてください。
例外:夜に筋トレする場合
仕事をしている人は、夜に筋トレをする事が多いかと思います。
この場合は、寝る前の食事でも炭水化物を摂取するべきです。
なぜなら炭水化物は、筋肉の回復だけでなく疲労やストレスの回復のためにも摂取する必要があるからです。
先ほども言ったように、筋トレ後の炭水化物は脂肪になりにくいので怖がってはいけません。
筋トレ後に炭水化物を摂取しないのであれば、筋トレをやる意味が無いと言っても過言ではありません。
自分のライフスタイルに合わせて、炭水化物の摂取タイミングを変えましょう。
④タンパク質の摂りすぎに注意
筋肉を維持するためにはタンパク質を摂取する事が大事です。
しかし、タンパク質にもカロリーがあるため、摂りすぎれば脂肪となります。
よくある失敗で、「筋肉が落ちないように」と必要以上にタンパク質を摂取しすぎて、減量が進まないという人がいます。
Point:体重×3gまで
タンパク質は多くても体重×3倍の量に抑えておくのがいいと思います。
また、よくあるのがプロテインの飲み過ぎや、BCAAの飲み過ぎです。
これらにもカロリーがあるので、摂りすぎには注意しましょう。
タンパク質量については、増量期も減量期もさほど変えなくてよいので【必要なタンパク質量と食事のタイミング】を参考にしてください。
⑤脂質はしっかり摂る
脂質の摂取が少なくなる理由としてこの2つがあります。
- 脂質は太るイメージから完全にカットしてしまう人
- 減量食を始めると知らないうちに脂質が少なくなっている人
脂質は、テストステロンと深く関係しており筋トレにおいて重要な役割を果たすので、意識して摂取するようにしましょう。
テストステロンは、人間のやる気や元気・行動力につながっており、この値が下がると筋肉の減少やトレーニングにおいてのやる気も落ちてきます。また脂肪も減りづらくなります。
なんだか体が重い・やる気がでないと言う場合は脂質の摂取が少なくなっていないか疑ってみて下さい。
テストステロンについて詳しく知りたい方は、【テストステロンとは?】をご覧ください。
Point:良質な脂質を摂取する
魚の脂や、オリーブオイル・ココナツオイルなど、良質な脂質であれば減量を手伝ってくれる一つの要素になります。
魚の脂である、フィッシュオイルというサプリメントは、手軽に摂取できるのでオススメです。
⑥筋トレの頻度・時間に気をつける
減量に入ると筋肉が落ちるのが心配で、筋トレの時間・頻度を増やそうとする人がいますが、これはおすすめしません。
ましてや減量期間はエネルギーの足りていない状態なので、筋トレの頻度が多すぎたり・時間が長すぎれば筋肉は落ちていきます。
筋トレをやりたい気持ちも分かりますが、食事と睡眠をしっかり行っていれば、そう簡単に筋肉は落ちないので、疲労具合など体と相談して行うようにしましょう。
経験談:週12回のトレーニングをやった結果
一時期は1日に2回×60〜90分のトレーニングを週6回やっていました。(1週間で12回のトレーニング)
ダメだと分かっていながらも、やらない事の不安の方が大きくて毎日筋トレをやっている状況でした。
もちろん筋肉は小さくなりました。
「やりすぎはよなくない」と言われても、ほとんどの人がやってしまうものだと思います。
参考までにですが、今は週5~6回のトレーニングに見直しました。少ない時で4回。
フィジークの大会に出場するのであれば、ポージング練習を筋トレ後に取り入れるのもおすすめです。『フィジーク大会の基本のポージング』を参考にしてください。
⑦有酸素運動はできるだけやらない
有酸素運動は脂肪を落とすのに効果的ですが、やりすぎると疲労やストレスの原因となるので気をつけましょう。
「有酸素運動はやった方がいいですか?」と聞かれますが、できるだけ有酸素運動を行わずに減量を進めていくのがベストだと言えます。
ただ、食事量を増やし有酸素運動を増やすという人もいますので、自分にあった方法で行うといいかと思います。
Point:有酸素を行う場合
有酸素運動を取り入れるのは、減量後半に摂取カロリーを落としても体重が落ちなくなった場合のみにしておく事をおすすめします。
減量と平行して有酸素運動を行うと、疲労がたまり日常生活にも支障をきたすことになります。
また、さきほどいったテストステロン値も下げてしまう可能性もあるため、有酸素運動は最小限に抑えましょう
もしどうしても有酸素運動をしないといけない場合は、行う前に脂肪燃焼効果のあるサプリメントを追加するとより効果があがります。
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⑧無駄にチートデイをいれない
トレーニングをする人たちの間で、体重が落ちなくなった時に食事を極端に多く摂取することで、落ちた代謝を再びあげる方法の事をいいます。
こうする事で脂肪が燃えやすい状況となります。
本当に代謝が落ちているのであれば有効な方法ですが、減量初心者でありがちなのは、ただ我慢ができなくなり食べてしまう「チートデイ」です。
体重が落ちない場合はまず食事の見直しをしましょう。
- 本当に無駄なものはたべていないのか?
- 摂取タイミングはあっているのか?
- 逆に摂取カロリーを落としすぎていないか?etc….
見直しても、2~3週間体重が落ちないのであれば、代謝が低下している証拠ですので、チートデイを取り入れてみるのもいいでしょう。
Point:クリーンなチートデイ
チートデイでは、クリーンな食べ物で行う事をおすすめします。
ただ、チートデイはストレスの発散の意味もあるので、それがジャンクフードであるならば食べるのもありでしょう。
おすすめはしませんが…。
⑨切り札をとっておく
減量を始めた途端に炭水化物・脂質を落として、有酸素も行う、という人がいますがこれはNGです。
体重が落ちなくなった時には、一つずつカードを切っていきます。
- ジャンクフードをやめる。
- 余計な脂質を減らす。
- 炭水化物を減らす。
- 有酸素運動を取り入れる
まずは❶から始めて、体重が落ちなくなれば次に❷を行います。
また体重が落ちなくなれば、❸を行います。
このように、❶から段階的に切り札を切っていくのが、減量において重要です。
この切り札が多ければ多いほど、減量をスムーズに行う事ができます。
フィジーク大会に向けた減量での注意点まとめ
今回、紹介した内容を頭に入れておくと、今後の減量で少しは役に立つかと思います。
最後に、おさらいです。
- 摂取カロリーを制限しすぎない
- 炭水化物を減らしすぎない
- 炭水化物の摂取タイミングが大事
- タンパク質の摂りすぎに注意
- 脂質はしっかり摂る
- トレーニング時間・頻度に気をつける
- 有酸素はできるだけやらない
- チートデイは乱用しない
- 切り札をとっておく
フィジークの大会に向けて初めて減量を行う方にとって、炭水化物の問題とカロリーの問題が1番難しいでしょう。
実際に、僕も今だに悩む部分でもあります。
今回の記事を少しでも参考にしていただければ嬉しいです。
減量時に摂取するサプリメント
フィジーク競技に参加する場合、一般的な減量と違ってさらに絞り込む必要があります。
そんなハードな減量で、筋肉量を維持したり脂肪燃焼を加速させるためにもある程度サプリメントの摂取が必要になってきます。
なので、食事制限がしっかり出来た上で減量に必要なサプリメントを追加してみてください。
フィジーク競技で日本大会優勝している僕が、実際に使っているサプリメント・摂取タイミングを紹介しているページもあるのでそちらも参考にしてみてください。
フィジーク大会に出るならポージング練習が最も重要
フィジーク大会に出場を考えているのであれば、筋トレや食事制限は勿論重要ですが、それ以上にポージング練習が重要です。
筋肉がどれだけ大きくても、体がバキバキに絞れていてもポージングが出来ていなければ成績を残す事はできません。
逆に言えばポージングが上手くとれれば、自分の短所を隠し長所を生かす事で、筋肉が大きい選手や絞りが凄い選手に勝つ事もできます。
実際に僕自身、トップレベルの選手と比べると筋肉量は多いほうではありません。しかし、その中で勝ち進む事が出来ているのは人一倍ポージングを研究し、練習を積み重ねているからです。
多い時で1日に3時間はポージング練習を行っています。
筋トレや食事制限も大事ですが、少しでも良い順位を獲りたいのであればポージングを練習する事が大事です。
実際にポージングパーソナルを受けに来て頂いた方もポージングの重要性に気付き大会で成績を残す事ができています。
僕がポージングで意識している事をまとめているので参考にしてみてください。