フィジーク初心者が出場するのにおすすめの大会ってどれ?JBBF・NPCJ団体の違いについて

kaito
筋トレ歴約10年・JBBFフィジーク日本大会優勝・世界大会出場の経験がある、かいとです。

>YouTube:かいと【筋肉日記】フォロワー数は5万人以上

  • フィジーク大会に出たいけど初心者はどの団体がいいのかな?
  • フィジークって団体ごとに何が違うの?
  • フィジーク大会に出場する場合、費用はどれぐらいかかる?

この記事では、フィジーク大会初心者の上記の様な疑問を解決します。

僕が初めてフィジーク大会に挑戦した時は、フィジーク競技が出来て間もなかったので選ぶほどの団体がありませんでしたが、今では新しい団体がどんどん増えて僕でも把握できていない所もあります。

これから大会に出場しようか悩んでいる方は、僕以上に分からない事が多いと思うので、特に有名な団体をいくつかピックアップして「団体の特徴や審査内容・大会費用」など詳しく解説していきたいと思います。

ぜひ、これからフィジークの大会に出場しようと考えている方はこの記事を参考にしてみてください。

この記事を書いている僕は、JBBF(日本ボディビル連盟)所属で、フィジーク歴8年。日本大会176cm以下級で優勝した経験があり、世界大会に出場した事もあります。

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目次

団体の違い(JBBF・NPCJ・その他)

現在、フィジークの大会を開催している大きな団体は4つあります。

4つの団体

  • JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)
  • FWJ
  • BEST BODY JAPAN(ベストボディジャパン)
  • SUMMER STYLE AWARD(サマースタイルアワード)

最近では、他にも、King of KingやNABA、Super Body Contestなど、様々な団体ができてきていますが、ここでは上記の4団体について解説します。

■JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)

JBBFは1955年に発足した日本最大のボディビル競技の運営団体です。

僕が所属しているのがこのJBBFです。

JBBFの特徴

JBBFの大きな特徴は、ドーピングに厳しいことです。

【世界アンチ・ドーピング規程】

第1条

(公社)日本ボディビル・フィットネス連盟(以下、「本連盟」という。)は、(公財)日本アンチ・ドーピング機構 (以下、「JADA」という。)がドーピング・コントロールの開始、実施及び実行することについて支援し、世界 アンチ・ドーピング規程(以下、「世界規程」という。)及び国際基準(以下、「国際基準」という。)並びに日本 アンチ・ドーピング規程(以下、「日本規程」という。)に基づくすべての義務を履行する責任を担っている。

引用:JBBF競技規定

このようにJBBFの競技規定に記載されており、フィジーク部門がある団体で実際にドーピング検査を実施しているのはJBBFだけです。

出場する際には、各県で行われるドーピング講習を受講する必要があります。

最近ではスマホにてドーピング講習を受ける事も可能です。→こちらを「確認」

受講をした選手は「受講管理カード」をもらう事ができ、大会当日にこのカードを持参するようになります。

実際にドーピング検査の対象選手になるのは、主要大会で優勝した選手が選ばれたり、ランダムで選ばれたりします。

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実際に僕が11月に出場したグランドチャンピオンシップでは、1位・2位の選手が尿検査と血液検査を行っていました。

なので、JBBFの大会に出場を考えている選手はサプリメントの摂取に注意する必要があります。

故意に摂取をしていなくても、海外のサプリメントや最近では国産メーカーでのドーピング対象薬が混入していた事例があるので気をつけましょう。

JBBFで選手登録を行っている選手が他団体の大会に出場すると2年間の出場停止になるので注意してください。

また、入墨が入っている方はJBBFの大会に出場する際は見えないように消す必要があります。

審査基準

☆ メンズフィジークの審査基準 ☆

【1.肉体的な観点】

審査員は、選手のトータルパッケージをみることから開始して、最初に頭から始めて下へと進んでいき、全体像を把握した上で肌の色艶およびヘアースタイル、顔だちや表情にも考慮する。

全体のコンディションと個々の筋肉が丸く形の良いバランスのとれたつき方をしているかを重視する。

仕上がりは厳しくあるべきだが、過度に発達した筋肉や絞り過ぎは、メンズフィジークの選手には好ましくなく、減点の対象となる。
マッスルをフレックスし過ぎたり、過度に体を誇張することも減点の対象となる。

【2.ステージマナーと人格】

審査員は、選手のステージ態度に落ち着きと品の良さがあるかにも注目し、その人柄が観客に伝わり、ステージ上で自信を持ってパフォーマンスをしているかをみなければならない。

ウォーキングやターンの動作また、ポーズを決めたときにスポーツマンらしい清々しさが表現できているかも重要な要素となる。

選手は、常にスポーツマンシップとアマチュア精神にのっとったステージマナーに徹しなければならない。

引用:2016オールジャパンメンズフィジーク・ルール

これを簡単にまとめると、

  • 髪型や顔立ち、表情も審査の対象
  • 筋肉が大きすぎたり、絞りすぎるのはNG
  • ポージングは重要

この3つが大事という事です。

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JBBFは4つの規定ポーズがあり、「ポージング」練習は必須です。

▽ポージングの基本の流れについてまとめているので参考にどうぞ!

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大会毎のカテゴリー分け

JBBFのカテゴリー分けはこのようになっています。

JBBFカテゴリー分け【40才以下級】

  • 168cm以下級
  • 172cm以下級
  • 176cm以下級
  • 176cm超級

【40才超級】

  • 172cm以下級
  • 172cm超級

身長で細かく区切られており、更に40歳以上でも身長別のカテゴリーに分けられているのがいいですね。

また、オールジャパンメンズフィジーク選手権大会(日本大会)になると50歳以上のカテゴリーも開催されます。

費用

JBBFの大会に出場するためには、選手登録が必要です。

大会費用

  • 加盟クラブ 新規登録 6,000円
  • フィットネス個人登録 10,000円
  • 限定登録 2,000円
  • 大会毎の出場費 約3,000〜5,000円

(出典:日本ボディビル・フィットネス連盟 選手登録に伴う区分と登録費について

加盟クラブ新規登録とは、ゴールドジムなどのJBBFに加盟しているジムを通じて新規に登録する事を言います。フィットネス個人登録は、名前の通り個人で登録を行います。

限定登録は、上記の選手登録を行わずに試合毎に登録をする事で、地方連盟主催のオープン大会に参加する事が出来ます。選手権大会などの主要大会には出場できません。

大会毎に若干カテゴリー分けが異なるので詳しい詳細はJBBFのHPから確認してみてください。

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ちなみに僕は、フィットネス個人登録を行っています。

マッスルゲート

マッスルゲートはゴールドジムが主催する2017年に始まった比較的新しいコンテスト団体です。

ゴールドジムとJBBFは関わりが深く、マッスルゲートの審査基準はJBBFのルール、審査基準に基づいて開催されています。

また審査員もJBBFで活躍する有名な選手が務めています。

「誰でも参加できるコンテスト」をコンセプトにしており、参加方法も簡単なためコンテスト初心者や経験を積みたい方におすすめの大会です。

各大会や出場方法はこちらを「確認」してみてください。

また、JBBFと協力団体ということもあり、アンチドーピング理念のもと開催されているため安心です。

FWJ

一昔前まではNPCJと呼ばれていましたが、今ではFWJに名前が変わり、JBBFと並び国内で大きな大会の1つとなっています。

フィジークを行う選手の多くは、このFWJかJBBFのどちらかに出場する事が多いです。

特徴

FWJは、フィットネスの本場アメリカのボディビルやフィジークのアマチュアで最大の団体であるNPCのルールを基本としている団体です。

そのため、JBBFは「フロントポーズ・サイドポーズ・バックポーズ」の4ポーズで審査をするのに対して、FWJはフロントポーズとバックポーズの2ポーズのみで審査を行います。

また、FWJはステージが華やかだったり、司会の方が盛り上げてくれたりと、エンターテイメント感が強い大会になっており人気を集めています。

審査基準

・ポージングは体全体の形やバランス、適度な筋量をアピールし、パーソナリティー(個々の魅力)を最大限に引き出すもの

・片手は腰に当てたポーズで静止(フロント&バックポーズは腰に手を当てないポーズも可)

(引用:FWJ COMPETITION-RULE

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個人的な印象としては、JBBFよりFWJの方が上位に来る選手は筋肉量が多いような気がします。

カテゴリー分け

FWJのフィジークは初心者でも参加しやすいようにクラスが細かく分かれています。

FWJカテゴリー分け

  • ノービス
    ・168cm未満 ・172cm未満・175cm未満・175cm以上
  • ティーン
    ・10代の選手限定カテゴリー
  • ジュニア
    ・満18歳~23歳の選手限定カテゴリー
  • マスターズ
    ・満35歳以上、40歳以上、45歳以上、50歳以上 該当年齢以上の選手は下の年齢にも挑戦出来ます。
  • フィジークオープン
    ・170cm未満 ・175cm未満 ・175cm以上 ・マスターズ40歳以上

近年はフィジークの人気がでてきており、より気軽に出場できるようにカテゴリーがたくさん増えています。

自分にあったカテゴリーを選択して出場してみてください。

FWJのカテゴリーを確認する

大会毎にカテゴリーが若干変わってくるので出場したい大会をチェックしてみてください。
他団体で活躍していた選手でも、オープンクラスで成績を残していない選手は”ノービス”に出場する事ができるので”ノービス”でもオープンクラス並みにレベルが高い事もあります。

費用

大会費用

  • 登録料 10,000円
  • 大会出場費用は別にかかります

FWJは携帯画面で登録カードを確認でき、デジタル化が進んでいるのも嬉しいポイントです。

FWJは誰でも気軽に参加できて、ステージが華やかな点がおすすめです。

■BEST BODY JAPAN(ベストボディジャパン)

ここからは、厳密にはフィジークとは異なる競技になります。

ベストボディジャパンは年齢別でカテゴリーが分けられる大会で、現在JBBFで活躍する選手の中にも、昔はベストボディジャパンに出場していたという選手が多くいます。

特徴

JBBFやNPCJのフィジークより筋肉量が必要ないため、初心者は出場しやすい団体だと思います。

予選はサーフパンツ、決勝はボクサーパンツと2種類のパンツが必要に。

また、どちらのパンツもベストボディジャパン公認の物でなければいけないので、公式サイトか、当日に会場で購入する必要があります。

大会への申込時に書類審査があります。この審査で落ちたという方は聞いた事がないので、よほどの事がない限り通る審査だと思います。

審査基準

  • 健康美

  • 全身引き締まった身体、バランスの取れたスタイル

  • ポージング

  • ウォーキングを含む身のこなし、見せ方

  • 知性、品格、誠実さ

(引用:BEST BODY JAPAN審査基準

健康美を競うコンテストで、フィジークよりもひと回り筋肉が小さい印象で、全体的なプロポーションやバランスが重要視されます。

髪型や表情が審査に含まれる点や規定ポーズがフロント、サイド、バックで見られる点はJBBFのフィジークに少し似ていますが、ポージングはフィジークと全く異なるので注意が必要です。

カテゴリー分け

カテゴリー分け

  • フレッシャーズクラス(18~29歳)※高校生は不可
  • ミドルクラス(30~39歳)
  • マスターズクラス(40~49歳)
  • ゴールドクラス(50歳以上)

ベストボディは身長別ではなくて、年齢ごとにカテゴリーが分かれているのがいいですね。

また、地方の小さい大会であっても基本的には上記のカテゴリー分けになっています。

費用

大会費用

  • 出場費 約16,500円
  • 公式競技用アンダーウェア 約7,000円
  • 公式競技用サーフパンツ 約15,000円

ベストボディは団体の登録費用がかからない分、出場費が高額です。

また、他団体と違い、競技用パンツ・サーフパンツも公認の物を購入する必要があるので、大会費用がトータルで1番高くなっています。

■SUMMER STYLE AWARD(サマースタイルアワード)

サマースタイルアワードは、夏が一番似合う男性、女性を決めるということがコンセプトの大会で、俳優の金子賢さんが代表を務める団体です。

特徴

サマースタイルアワードは「ムービング」と言われる、動きのあるポージング特徴的です。

また、日本で唯一賞金が出る大会として有名です。海外ではスポーツモデルというジャンルに分類されています。

審査基準

  • 全体的な筋肉量とシェイプ(Vシェイプ)、絞り、バランスを見ていきます。 まず筋肉量で言えばBEASTY部門との差別化をはかる為、かなりの筋肉量を要します。
    それに加えて、SUMMER STYLE AWARD 2019では絞りがかなり重視されます。 その中でその人の身長とバランスが合っているかを評価します。
    ※ボディビルコンテストとは異なるため、極端な各部位だけに固執した筋肉量は減点とする。
  • ステージポージングでの振る舞い。SUMMER STYLE AWARD 2019では、 STYLISH GUY部門とBEASTY部門とは異なり、ステージ上でのポージングに関しましては男らしく勇ましく、 その中でも落ち着きあるパフォーマンスを要します。 ポージング・ムービングをかなり重視して評価します。
  • サーフパンツでの審査となります。

(引用:SUMMER STYLE AWARD SPORTS MODEL 審査基準

ベストボディジャパン同様、フィジークほどの筋肉量は求められませんが、ムーピングと呼ばれる華麗なポージングが評価の対象となります。

kaito
審査基準でも書かれていますが、サマースタイルアワードは絞りがかなり優先される大会だと個人的にも見て感じています。

フィジーク初心者が出場するおすすめの大会はどれ?

僕が個人的に思う、団体毎のフィジークのレベルは下記のような感じです。

FWJ>JBBF>ベストボディ≠サマースタイルアワード

最近のFWJは、JBBFからトップ選手も流れているのでかなりレベルが高くなっています。更にプロの選手になるためプロカードを取得したい選手が増えてきているのでこれから益々レベルが上がっていくと思います。

ベストボディに関しては、審査基準が「健康美で引き締まった体」とありますが、トップの選手はかなり筋肉量の多い選手が増えてきています。

ここで一定の成績を残した選手は、FWJ・JBBFに移行していってます。

サマースタイルアワードに関しては、スポーツモデルやスタイリッシュガイといったフィジークより少し筋肉量の少ない部門が盛んに行われている印象です。

これを踏まえて、これからフィジーク競技に挑戦したい方におすすめの団体は、FWJかJBBFです。

ベストボディで経験を積んでから移行するのもいいですが、どうせフィジーク競技をやるならレベルの高い所に出てみるのがおすすめです。

kaito
僕が初出場した団体はベストボディでしたが、今思えば団体毎にポージングも違うし、雰囲気も違うため最初からJBBFに出ておけば良かったと思っています。

今後プロカードを取得したい人はこの団体

フィジークにはプロとアマチュアの2つがあります。

簡単に言えば、高校野球とプロ野球の違いだと思ってもらえるといいです。

最近になって年間に1試合程度ですが、FWJの団体が日本でプロの試合を行うようになりましたが、それ以外日本で行われている大会はアマチュアの大会が基本です。もちろん賞金は出ません。

今後選手としてプロになり、プロの選手と戦いたい場合はプロカードを取得する必要があります。

プロの団体は2つ

  • IFBB PRO(エンターテイメント思考)
  • IFBB ELITE PRO(オリンピック種目入りを目指している)

IFBB PRO選手になるにはFWJ、IFBB ELITE PRO選手になるにはJBBFの団体に所属し、規定の大会で優勝する必要があります。

とりあえずは1つ大会に出てみよう

この記事で紹介した団体のほかにも、NABBACJBBF・SBDなど毎年新しい団体が増えています。

これだけあると、初めて大会に出ようと思っている方はどれがいいのか悩むと思いますが、「来年にしようかな」と先のばしせずに、とりあえず1つ大会を決めて出場する事をおすすめします。

大会に出場しないと、コンテストレベルまで絞り切る事は難しいです。絞りきった体でステージに立つ事で、初めて自分のサイズ感や弱点が分かります。

また、どの団体の大会に出場したとしても、そこには良い出会いがあり、新しい気づきがあり、必ず良い経験ができます。

こういった選手とステージで並ぶことで、自分の立ち位置を知ることができ、その後のトレーニングの目標が明確になり必ず成長に繋がります。

そのためまずは自分の興味のある大会に出てみてください。

ポージングに不安のある方はこちらのnoteも参考にしてみてください。決して筋肉量の多くない僕がフィジーク選手として成績を残すために徹底的に研究した内容を1万文字程度で書き綴っています。

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ポージングで気づいた事があれば随時追加して修正を加えていきます。

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